
赤ちゃんを寝かしつけようとして、抱っこしてもなかなか寝てくれない…。そんな毎日に、心も体もクタクタになっていたことがあります。わたしも、最初のころは本当に悩みました。でも、いくつかの工夫を重ねることで、今では少しずつ寝かしつけがラクになってきたんです。今回は、わたしの体験談を交えながら「寝かしつけに効く抱っこのコツ」についてお話ししていきます。
抱っこは「安心」を伝える手段だと考えよう
赤ちゃんにとって抱っこは「安心」のサイン。だからこそ、寝かしつけに効果があるんです。
赤ちゃんはおなかの中にいたとき、いつもあたたかくて、やさしく揺れていました。抱っこはその感覚に似ているので、気持ちが落ち着くんです。
わたしも最初は、赤ちゃんが泣くたびに焦って抱き上げ、立ってゆらゆらと部屋を歩き回っていました。
でも、それが長時間になると腰や腕が本当に痛くなってしまって…。ある日、あまりにも疲れてしまって、座って抱っこしてみたんです。
すると意外なことに、赤ちゃんはそのままスーッと眠ってくれたんです。「安心」さえ伝われば、立っていなくても大丈夫なんだと気づきました。
抱っこのいちばんの目的は、「寝かせる」ことじゃなくて「安心させること」。その気持ちで向き合うと、気持ちにもゆとりが出てきました。
抱っこで寝かしつけるコツは「姿勢」と「呼吸」

正しい姿勢と、ゆっくりした呼吸で、赤ちゃんもお母さんもリラックスできます。
お母さんが緊張していたり、イライラしていたりすると、それが赤ちゃんにも伝わってしまいます。だからまずは、お母さん自身がリラックスすることが大切なんです。
わたしは以前、うまく寝かしつけられないと、「どうして寝てくれないの!?」と心の中で思ってしまうことがありました。
でも、そんなときほど赤ちゃんもグズグズしてしまうんですよね。そこで、まず自分の呼吸に意識を向けてみました。
「ふーっ」とゆっくり深呼吸しながら、背すじを伸ばして、赤ちゃんを胸の近くにくっつけるように抱っこしてみたんです。
すると、赤ちゃんの表情がやわらいで、だんだん目がとろんとしてきて…。お互いに落ち着ける時間になりました。
がんばって寝かせようとしなくても、「落ち着く」ことで自然と眠りにつながっていきます。まずはお母さんが深呼吸、これが合図です。
「立ってゆらゆら」がつらいときは無理しない!

体がつらいときは座って、できる方法でいいんです。
長時間の抱っこは、体にも心にも負担になります。お母さんが元気じゃないと、赤ちゃんのお世話も続きません。
最初のころ、わたしは「立って歩きながらじゃないと寝ない」と思い込んでいて、毎晩30分以上も部屋を歩き回っていました。
ある日、足がふらつくほど疲れてしまって「もう無理だ…」と泣きながらソファに座って抱っこしました。
すると、赤ちゃんが思ったよりスムーズに眠ってくれてびっくり。それからは無理せず、クッションなどを使って楽な体勢で抱っこするようになりました。少し余裕ができたことで、夜の寝かしつけも前より好きになれました。
お母さんの心と体を守ることも、とっても大事なこと。ラクにできる方法を見つけることは、悪いことじゃありません。
「寝かせたらすぐ起きる!」そんな悩みには「そっと離れる工夫」を

赤ちゃんをお布団に置くときは、ゆっくり・やさしく・あったかく。
抱っこのぬくもりから急に冷たい布団に移ると、赤ちゃんはびっくりして目を覚ましてしまいます。
わたしも、「よし寝た!」と思ってお布団に置いたとたんに「ふぎゃーっ」と泣かれて、また最初から…という日が何度もありました。
そこでタオルや湯たんぽでお布団をあらかじめあたためておいたり、背中からじゃなくて、おしり→背中の順にやさしく置くようにしたんです。
さらに、手をすぐに離さずに、少しの間トントンしながらそっと待つようにしたら、だいぶスムーズに眠り続けてくれるようになりました。
赤ちゃんが「大丈夫、まだ抱っこしてくれてる」と思えるようなやさしい置き方をしてあげましょう。
抱っこで寝かしつける時間も、宝ものになる

赤ちゃんの寝かしつけは、ときにとても大変で、思わず泣きたくなることもあります。でも、赤ちゃんがわたしの腕の中で安心して目を閉じてくれるとき、「ああ、この子の全部をゆだねられてるんだな」と感じることができるんです。
いつか、抱っこで寝てくれる時間も、手を離れていく日がきます。だから今は、しんどい夜も、「いまだけの時間なんだ」と思って、大切にしています。
無理しないで、自分のペースで。赤ちゃんと、お母さん自身、どちらも大事にしながら、寝かしつけの時間を過ごしていけますように。